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3D計測 No.2 「蝸牛」

2022.10.27

アフリカ大陸の東側に浮かぶマダガスカル共和国。
この大きな島国からこのカタツムリはやってきました。
真鍮の胴体の上に、石で作られた殻が乗せられた小ぶりな置物です。



マダガスカルと言えば、動植物の固有種が多いことで知られています。特にキツネザルやバオバブの木はその代表格ではないでしょうか。バオバブの木は9種類あり、アフリカ大陸やオーストラリアでも見られますが、そのうちの7種がマダガスカルのみの固有種だそうです。

そんな自然豊かな土地柄のため、このカタツムリもマダガスカルの多様な生物の一種なのかと思っていましたが、実は有名なのはカタツムリではなく、背中に乗せた石自体でした。マダガスカルの大地は地質構造が複雑で、様々な宝石を含む鉱物資源が豊富なのです。ルビー・サファイヤ・ガーネット・オパール・エメラルドなどなど。20世紀前半から現在に至るまで、数度にわたる宝石ラッシュがこの島国に沸き起こったとのことです。

さて、カタツムリの背中に乗るこの艶やかな緑色の石は何という種類なのでしょうか。希少な宝石でなくとも、うっとりとさせるような後ろ姿に魅力を感じています。今回3D計測をしてみて、赤い斑点も表面に混じっていることを初めて知りました。

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使用機器: キーエンス製3Dスキャナ型三次元測定機VL-500
計測時間: 1日
結  果:

小さな形状を精確に表現し、金属や石の質感を再現
台座と石の間にある狭小部分の撮影や先端部の合成が困難