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弊社では、埋蔵文化財の発掘調査を行うにあたって、調査・工事・測量の3部門が連携を取りながら一つのプロジェクトを進めています。各部門はそれぞれ専門的な知識や資格を持った社員に加え、発掘・整理作業員や重機オペレーターなどから成り立っています。

調査部門

発掘調査や報告書作成などの資料整理に関わる専門的な役割を担っています。

考古学など調査に関連する分野の知識を持つ調査員が中心となって業務を行います。

発掘調査(現場作業)

昔の人々が生活していた住居や城の跡といった人間が残した痕跡は「遺構」と呼ばれ、そのほとんどは地中に埋没しています。これらの遺構を見つけるためには、地面を園芸用のスコップやスプーン等の小さな道具で少しずつ丁寧に掘り下げて見つけていきます。そうして発見された遺構を写真撮影や実測図の作成により記録し、どのような役割を果たしていたのかを調べていきます。


資料整理(室内作業)

発掘調査では「遺構」の他に、昔の人々が使っていた道具や陶磁器等の「遺物」が発見されます。これらの遺物から当時の人々の生活や文化を知ることができます。しかし、ほとんどの遺物は割れた状態で発見され、土で汚れた状態にあります。そのため、遺物から土の汚れを取り除き、一つ一つの破片を組み合わせて、遺物本来の形状に近づけていきます。その後、写真を撮影し、寸法等が分かるような実測図を作成します。最終的には、発掘調査の成果を報告書としてまとめていきます。


工事部門

工事部門は発掘調査現場における安全・工程・出来形を管理する役割を担っています。安全管理については、発掘作業員及び重機オペレーターへの安全指導や、現場内の危険箇所を取り除く対策を取るなど安全な発掘調査を第一に心がけています。また、作業の進捗による工程の調整・変更並びに設計図書に伴う数量などを現場に常駐しながら管理し、お客様の要望に合った調査を目指しています。その他、墓や寺社の石垣など石造建造物の修復に伴う設計・施工・管理についても手掛けています。

(関連資格:土木施工管理技士・車両系建設機械・職長・安全衛生責任者など)

測量部門

測量は、調査範囲の設定はもとより、遺構や遺物の出土状況を記録するなど文化財調査には欠かせない要素の一つです。従来はレベルやトータルステーションを併用した手実測が主流でしたが、弊社ではデジタルカメラによる写真測量を用いることで、より精確なデータを取得し、かつ発掘調査のスピードアップに努めています。取得された測量データは三次元解析され、実測図の元となるオルソ画像や3Dモデリングと呼ばれる点群データなどが作られます。また近年では3Dモデリングのアニメーション化にも精力的に取り組んでおり、埋蔵文化財の魅力を伝える一助となればと考えています。

(関連資格:測量士・測量士補)