ここでは、デジタルカメラを用いた写真測量で作られる各データについて紹介します。
オルソ画像とは、レンズによる歪みや撮影距離の違いによる被写体のズレを補正するなど正射投影された二次元の画像データのことを指します。数十枚から数百枚のデジタル画像を三次元解析することで作り出されます。オルソ画像はデジタルトレースの下図となり、遺構や遺物の実測図が出来上がります。
首里城跡継世門北地区 拝所遺構
大嶺村跡 井戸
*沖縄県立埋蔵文化財センター所蔵データ
正面
左側面
銘苅古墓群 南D地区 第31号墓出土蔵骨器
*当遺物は那覇市が所管する文化財である。
点群データは対象物を点の集まりで表現した三次元のデータのことです。オルソ画像と同様に三次元解析によって作成され、時には数千枚のデジタル画像を処理して作られる場合もあります。点群データは自由に動かすことができ、対象物の形状や奥行き感などを視覚的に把握することができます。
首里城跡継世門北地区 拝所遺構
大嶺村跡 井戸
*沖縄県立埋蔵文化財センター所蔵データ
3Dモデルは、三次元解析で作成した点群データの点同士を線で繋いで面を持たせたものです。写真測量によって取得した画像から「テクスチャ」を生成し、面に色を付けています。点群データで見られるような隙間がないので、動画にして立体的に観たときの違和感が少ないのも特徴です。また、実測図に載せる断面ラインもこの3Dモデルから作成しています。
銘苅古墓群 南D地区 第31号墓出土蔵骨器
*当遺物は那覇市が所管する文化財である。
摩文仁第32軍司令部壕